「ねー葵?どこ行くのー?」
葵は、歩いてる間ずっと無言。
歩き続けて数分、あたし達はある場所にたどり着いた。
「葵、ここ…」
「懐かしいなー、ここ。何年振り?」
着いた場所は、昔葵と二人きりで秘密基地を作った公園だった。
「懐かしい……」
「あー、やっぱ残ってねぇよー」
いつの間にかに、秘密基地があった場所に移動していた葵が言った。
「当たり前じゃん。何年経ってると思ってんの?」
「「ぶっ」」
顔を見合わせて二人で笑った。
あ、やっぱり背は高くても、髪型が違くても、声が変わっても。
葵は、葵だ。
小学生のときの葵の笑顔とかわらない。
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