「かわいいってほめられた、くらいに思ってればいいんじゃないの?」
その都合のいい考え方に、笑ってる場合じゃないはずなのに、思わず笑ってしまう。
秀平の言葉は不思議。
さっきまでの不安な気持ちがゆっくり和らいでいく。
「ありがと」
私は秀平の手を握り返しながらつぶやく。
暖かくて、優しい手。
秀平が側にいてくれれば大丈夫、心からそう思える。
「またタケルの話になっちゃったね」
私がからかうように言うと、
「もういいや、諦めた。
長期戦でいくよ」
秀平がそう言ってため息をつくもんだから、私また笑ってしまった。
******
「そう言えば、もうすぐ秀平の誕生日だね」
私が言うと、パスタをフォークに巻き付かせていた秀平が顔を上げた。
文化祭初日にして行列が出来たパスタ屋で、私はカルボナーラを、秀平はナポリタンを注文した。
「そういや、そうだな。
すっかり忘れてたけど」
秀平はそうつぶやくと、パスタにピーマンとソーセージを添えて口に放り込んだ。
その都合のいい考え方に、笑ってる場合じゃないはずなのに、思わず笑ってしまう。
秀平の言葉は不思議。
さっきまでの不安な気持ちがゆっくり和らいでいく。
「ありがと」
私は秀平の手を握り返しながらつぶやく。
暖かくて、優しい手。
秀平が側にいてくれれば大丈夫、心からそう思える。
「またタケルの話になっちゃったね」
私がからかうように言うと、
「もういいや、諦めた。
長期戦でいくよ」
秀平がそう言ってため息をつくもんだから、私また笑ってしまった。
******
「そう言えば、もうすぐ秀平の誕生日だね」
私が言うと、パスタをフォークに巻き付かせていた秀平が顔を上げた。
文化祭初日にして行列が出来たパスタ屋で、私はカルボナーラを、秀平はナポリタンを注文した。
「そういや、そうだな。
すっかり忘れてたけど」
秀平はそうつぶやくと、パスタにピーマンとソーセージを添えて口に放り込んだ。

