「お前は、優子ちゃんのなんだ」
またか…、と心の中で呟く。
以前にもこういうことを言われた気がする。
「何って…。聞かなきゃ分かんねえ?」
「……」
「…お前の考えてる通りだろ」
苛立ちを抑えつつ、相手の顔を見て言う。
その瞬間、顔色が一気に変わり、俺に向けられていた視線が優子へと向かう。
「な、なぜ…。優子ちゃんには僕が…。二年前から僕がいるじゃないか…」
そう言った男の顔を見た瞬間、気が狂っているのだと思った。
血走ったような目に、乾燥した唇、興奮した息づかい。
完璧に、「ストーカー」だった。
「ちがう…、知らないっ!!知らないよ…」
「な、ぜ…?なぜ!!!!!あの時っ、僕と体を重ねたじゃないか…!!!僕のものにっなったじゃないかあ!!!!!」
低くそう叫ぶと、優子に近付こうと手を伸ばす。

