誘惑Baby



「え…!?」


「捨てるわけないだろ、馬鹿だなあ優子は。」

柔らかい髪に指を絡める。

「体目当てじゃねえっつの」

するっと指を抜く。


「優子が、好きなの。自覚してよ。俺に好かれてるって」


ね?と言うように首を傾げてみる。


「あ…う……」



こくこく、と耳まで真っ赤にして頷いている。

「普段…言わないこと…言い過ぎだよー…」

ポツリと零した声。

俺も、そう思ってるっつの。

「優子が、言わせてんだろ?」


ぽんぽん、と頭を軽く叩きながら立ち上がる。