戦国恋華

結局、同盟の話はうまくいかず、先が思いやられることになった。


このまま帰るのもアレなので、宴を開こうと、政宗が提案した。


私は参加しないつもりだったのだが・・・万が一に備えて、部屋の外で待機することにする。


長政様も、お市様も、きっと落ち込んでいらっしゃる。私はどうすればいいのだろうか?


『っはぁ・・・・・・最悪。伊達政宗さん。』


「誰が最悪だって?」


気付けば、後ろには伊達政宗がいた。私は驚いて、刀を構える。


だが、急いで刀をしまった。


『・・・・・・・・・すいません』


「何であやまっるんだよ(笑)お前、歳いくつだ?」


『良いんですか?私なんかと話してて』


「何でもいいから答えろ」


『・・・・・・・・・・・・初々しい十七です。』


「じゃあ俺は初々しい十九だ」


『・・・・・・初々しくないじゃないですか、お互い』


「だな」


くだらなさすぎる会話に、お互い顔を見合わせて、頬を緩めた。


『何か、政宗さんの言う事って正しいですよね』


言葉を少し砕かせて呟く。


「そうか・・・?」


『はい。強気物を前にしても、決して臆さないし。』


私は、俯きながらも口を動かす。今政宗と目を合わせたら、確信をつかれそうで怖かった。