「おい、伊吹。」



「はっはい?!」



急に名前を呼ばれ振り返る。



「そ、爽馬…どしたの?」



「どーしたって、弁当食わねーの?」



「へっ?!」



なんて言葉を返そうか悩んでいると爽馬がケータイを開いた。



「って伊吹帰んの?何か用事?」



「いやぁ…用事というか何というか。」


そんな時、視線を感じて横を向く。


…ぎょ。
さっき爽馬と歩いてた子がこっちを睨んでる。



やっぱ彼女だよねぇ…私誤解生みそうだから



「うん、ごめん!用事入った。これお友達とか彼女さんとかと食べてね!じゃっ」




一気にまくし立て、お弁当が入っている袋を爽馬に渡す。



「えっ、ちょっ何?」



慌てる爽馬を置いて私は歩き出した。