何てことをいうのだろうか。
逃げられなくなるじゃないか。
そして、忘れられないことが起こる。
それは柏木と私が別れて2ヵ月に起こった。
1通のメールが私を柏木のもとへ向かわせた。
高校3年生の7月。暑い日だった。
一人暮らしの柏木の部屋へ行ってしまった。
そしてまたつながった。
もうどうでもよくなってしまった。涙を流しながらつぶやいたのは、
「もう好きにして」
私のきれいは永遠になくなった。
本当は柏木をまだ好きだったのかも知れない。柏木が私を貫いたとき、心が潰れた音がした気がする。
本当はきれいな私を私の王子様に捧げたかった。
柏木と結婚すれば私の犯した罪は晴れると思った。
私の月経が始まったとき私に母が言った
「結婚する前にセックスするとお父さんは許さないよ。たぶんね。」
その時小学生だった私は王子様にしか捧げないと思っていた。
普通に結婚して結婚式の夜初めて私だけの王子様に捧げるつもりだった。
親は私の全てであった。親がいないと当たり前に生活ができない。別に親に拘束されるには気にしてなかった。
本当に私は私の王子様に私のきれいをあげたかった。
罪。
それは親との約束。
そして私のゆめを破ったこと。