こう言っては私がビッチのようになるのだが。
私は決してビッチではない。と思う。失敗したのは柏木だけだ。
先も述べたが、私は純粋で抵抗をする事ができなかったのだ。
セックスで快感を得ることはあまりなかったし、背中がゾクゾクして下腹部がキュンとなっても繋がってしまえば苦痛以外の何者でもなかった。
たがしかし、
柏木は、私の体か、私を求めているのかは知らないが、とりあえずそのどちらかを求めてきた。
キスは好きだしセックスに入る前段階の駆け引きのようなやりとりが好きだった。
私が柏木に体を許したのは付き合って1ヶ月経つか経たないかという時だった。その早さに付き合うことになったのがナンパだったので、やはり体目的なのではないかと思い悩んだ。
私はかわいい顔をしているわけではないし、きれいな顔でもない。
胸は母親譲りで大きいが、下半身デブも同時に引き継いだので結局は美しい体などではないのだ。
が、どの世界にもマニアックな嗜好をもつ者はいる。(ちなみに柏木はロリコンなので童顔の私の顔を気に入ったらしい)だから私は自意識過剰ではあるが、私の体目当てではないかと疑ってかかった。
そのとき柏木はこう言った。
「紫恵だから俺はこういうことするんだよ」


