何だかんだで柏木と付き合うことになった。
私はきっと幸せだったはず。

笑える話だが
硬派な私がナンパに捕まるとは思っていなかった。不覚だ。

まだまだ私は純粋で、柏木に右を向けと言われれば右をむいて、俺を受け止めろと言われれば血を流して受け入れた。

いわゆる処女喪失だ。


中学生の時高らかに宣言した、
「生涯マリア宣言」
は叶わないものになった。


性に対する興味もあったし、いつも親に従順な私が親に密かに向けた反抗。恋に恋して情景をもっていた私は、彼氏を失うのが嫌で。
大切なモノをあっさりと捨てた。


その行為はみんなが想像を膨らましてそわそわとどこか楽しみにしていたキモチイイことではなかった。

痛い。痛い。泣いて泣いて止めてもらった。痛くて痛くて歩けなかった。





はじめての彼氏ができて
1年と5ヶ月


私と柏木は別れた。

本当に3ヶ月かそこらしか続かないだろうと思っていた私と柏木の交際は意外に長いものだった