奈南は身体の関係を持つ
ということにドライだ。
意識の違いなんだろうけど
そこまで割り切って考えられるのに
尊敬しちゃう位。

「別にコミュニケーションのひとつ
でしょ?」

っとさも当然のような顔をして
奈南は言った。

「そういう花菜は付き合うの?」

フェンスを背もたれにして
ふたりで紙パックのジュースを
飲みながら空を仰いだ。

「私だって小娘じゃないんだから1回した位で
付き合うなんてなんて考えてないけど…。
どうしたら良いんだろうねぇ。」

私は深い深いため息を吐いた。

「あら。
何も考えないで流れに任せれば良いんじゃない。
私達小娘じゃないんだから自分の気持ちの後始末くらい
付けられるでしょ?泣くときは一緒に飲んであげるわよ。」

あまりにもあっさりと奈南は言った。
こういう時の奈南は驚くほど男前だ。

(惚れそうだ。)