「先生…。」

いざ先生の傷を目の当たりにしたら、
言葉が出なくて、
そう言うのが精一杯だった。

「泣かないで。花菜。
花菜に何かあったらオレがいた
意味ないじゃん。
これ位痛くないよ。
花菜に怪我がなくて本当に良かった。」

大和先生は私がぼろぼろ流している
涙を白衣で拭いながら優しく
髪を撫でてくれた。