「あっ…。」

恥ずかしくて声なんて出したくないのに
反射反応のように口を突いて出てしまう。

陽希君は女の子慣れしてるのか、すごく丁寧で優しかった。
溶けてしまうんじゃないかと思う位に熱くなってしまった。

「花菜さん。ごめんね。
送り狼にならないって約束したのに
守れそうにないや…。」

陽希君も昂ってきているのか、重ねた身体が凄く熱くて
満足してもらえてるのかなぁなんて、
ちょっと嬉しくなったりもした。

「嫌われてないなら、良い。」

っと私は言って抱きついた。

この年齢なんだから身体から始まって、
恋に発展しないことだってあるなんていうのは、
分かってる。
でも。身体を重ねている内は何も考えなくて良いことも
知っている。

だから今は何も考えないでこの甘い時間をただ過ごしたい。

「花菜さんのこと嫌いじゃないよ。
むしろ…。」

最後の言葉が聞き取れない内に、
2人とも大きな波を迎えた。