秘蜜。


今でも、拓馬に言われた最後の言葉が、頭から離れない。


私はそのせいで、“恋”ができなくなってしまった。


会いたくなかったのに。会っちゃ、いけなかったのに・・・。


どうして、今更現れるの・・・。


「郁・・・」


「ユメ・・・。ゴメンね?大丈夫だよっ」

私なりの、精一杯の強がり。


なにが、大丈夫なの?


全然、平気じゃないのに。


「えへへっ。先輩も心配しないで。
拓馬なんて、どうでもいいもん」


ユメは、きっと分かってる。


「――――うん。わかった。
無理はしないでね」


作り笑顔だってことに。ユメは気づいてるんだ。


ドクドクと高鳴る心臓を押さえつけて、教室に向かった。