秘蜜。



長かった入学式が終わり、教室に戻るとき、不意に肩を叩かれた。


振り向くと、大好きなユメがいた。


「・・・大丈夫?」


優しい言葉を掛けられたせいで、少し涙ぐんでしまう。


ユメは、拓馬と付き合っていたことを、知っている。


「―――郁っ」


「・・・広武、先輩」


「大丈夫か?

・・・ったく、兄貴もここにくること、言ってくれれば良かったのに」


そう。

拓馬と広武先輩は兄弟。紹介してくれたのは、広武先輩と付き合っていたユメだった。