くるり、と拓馬に背を向けて、教室に向かう。
グッ。
「ひゃあ・・!?」
いきなり、後ろへ引っ張られる。
拓馬に掴まれた腕が、妙に熱い。
ボスっと拓馬の胸に飛び込んでしまった。
「せ、先生・・っ。離して」
「・・・“拓馬”」
ぎゅう、と後ろからキツく抱き締められる。
私の心臓は、いつショートしてもおかしくないくらい、ドキドキしていた。
「“拓馬”って、呼んでよ・・・っ」
「・・・っ」
後ろから聞こえる拓馬の苦しそうな声。
どうして、そんな声を出すのか、今の私に分かるはずがなかった。
「な、んで・・」
遊びだったのに、どうして今更こんなに強く抱き締めるの?
もしかして、愛されてるんじゃないかって、錯覚してしまう。
「お願い、あの頃みたいに、呼んで・・・」
