秘蜜。



「・・く、郁っ」

背中を、シャーペンで刺されて、我に返る。

いろんな人が、私を見ていた。

・・な、なに・・・?

「え・・と。

自己紹介、してくれるかな?」


「・・へ?」


先生に言われて、やっと状況を理解した。

・・今、学校だった・・。


「すみません・・」

ああ、もう。変に目立っちゃう・・。


拓馬にも・・・。





ああ、でも。


もう、私なんか覚えてないかな。


たくさんいた中の一人だもん。


それに、たった半年しか一緒にいなかったわけだし。






自己紹介なんて、やりたくないけど。

やらないわけにはいかない。




「・・えと、伊藤郁です。

好きな色は、オレンジ、嫌いなのは・・・虫です」