秘蜜。


靴を急いで履くと、すぐに外に出た。

「拓馬さん!」

「ん?」

夏だとはいえ、外で待たせてしまった。

送ってもらうというのに・・・。

「待たせてしまって、すみません」

「はは、別に気にしなくていいよ。そんなに待ってないし」

・・・笑ってくれてるけど、本当は呆れてないかな・・・。

「・・・行こうか。早く帰らないと、お母さん心配するでしょ」

そういう拓馬さんに、頷いてみせると、にこっと微笑んだ。

歩き出したけど、話す話題がない・・・。

ああ、どうしよ。年上の人と話したこと、あんまりないし・・・。

・・・あ、拓馬さんって、何歳なんだろ。

「・・・あの、拓馬さん?」

「ん?」

拓馬さんの瞳が私を捉える。

それだけで、ドキリと胸が跳ねた。

「あ、えっと・・・拓馬さんって何歳なんですか?」

「ん・・・20歳」

「えっ、ハタチなんですか!」

「・・・もっと、老けて見えた?」

クスリと笑う拓馬さん。

・・・その逆で、もっと若く見えた。

童顔なのかな?