「・・・へぇ。今の言葉は聞き捨てならないなぁ。
なあ、夢乃?」
冷んやりした声を上から浴びせられる。
もしかして、広武先輩怒ってる・・・?
「だ、だって、本当のことだもん。
大丈夫だよっ!?えっと、あの、同じくらい好きなの、二人ともっ」
こんなに焦るユメ、初めて見た。
それを見て、クスクス笑う拓馬さん。
・・・拓馬さん、Sなんだ。
「・・・まあ、この話は、また後でね?
郁ちゃん、だよね。こんにちは」
「え、あ、こんにちは!」
にこっと微笑んだ広武先輩は、さっきとまるで違う。
それに、笑った顔、拓馬さんと似てるな。
そりゃそうか。兄弟だし。
「ごめんね。遅くなって。部活が長引いちゃって・・・。
あ、兄貴、そういやあ、なんか俺の学校の校門の前で兄貴の彼女いてさ。
『拓馬と連絡が取れないんだけど』って言ってたぞ」
彼女・・・。
いるんだ。そうだよね。こんなにかっこいいんだもん。
女の子がほっとくわけないよね。
・・・って!!なに落ち込んでんのっ。
「え?
・・・ああ、ミキのことか。俺、ちゃんと別れようって言ったんだけどな」
ホッ。
別れたのか。そうかそうかぁ・・・。
って!!だから、なにホッとしてるのよぉお!!
