広武先輩の家は、ユメの家の隣にあった。
よく、ユメの家に遊びに行ったりしたのに、あわなかったんだろう。
・・・まあ、それは置いといて。
ピンポーン・・・
チャイムを鳴らすと、すぐに男の人の声がインターホンを通して聞こえてきた。
『はい?・・・あ、夢乃ちゃん』
「えへへ、お久しぶりです、拓馬さん」
この声の主は、“拓馬さん”という人らしい。
『ちょっと待ってね』
“拓馬さん”はそういうと、プツリという小さな音を立てて、インターホンを切った。
切れてからすぐに、ドアが開いて、背の高い男の人が出てきた。
・・・わあ。凄いカッコいい。
180センチ以上はあるんじゃないかと思うくらい背が高くて、ふわふわした焦げ茶色の髪に、澄んだ茶色い瞳。唇なんて、薄くて綺麗なぷっくりした淡いピンク色で、肌も色白で、ニキビなんて、無縁であろうきめ細かい肌。
こんな人、いるんだなあ、なんて感心してしまう。
「・・・くっ、郁!」
「はひっ」
ヤバイ、見とれてしまった。
少ししか見たことないけど、広武先輩に、ちょっと似てる。
兄弟かなんかだろう。
「いらっしゃい。夢乃ちゃんと・・・えと」
私をチラリと見た。
目を合わせられなくて、下を向いた。
・・・やだ。きっと私、顔赤い・・・。
「あ、えっと・・・い、伊藤郁です・・・」
「郁ちゃん、ね。
今は広武いないけど、上がってて」
「あ、有難うございます・・・」
