特別になりたい

何を変えようか何を変えようかと考えているうちに
ある女に俺は惚れていた。
自分から惚れるなんて久しぶりだった。
4ヶ月の彼女とはきっぱり縁を切り、
その女を呼び出し、言った。

「付き合わない?」

完璧! と心の中で呟いた俺は
女の吐いた言葉が信じられなかった。

「いやです」
「え?」

本気の「え」だった。
なんて間抜けな声だ。

「いやってゆってるんです」
1つ下のその女は笑顔で拒否。
ぐさって音がしたのは言うまでもない。

「なんで?」
合わせて笑顔で問い返す。

「自信たっぷりの人苦手なんです」

満面の笑みで言い放つ女は
軽い会釈をして去っていった。

「俺、ふられたんですよね」
誰にきいたのかもわからないが
俺はただ無力にその場に立ち尽くした。