「柊哉、好きだよ」
「ん……」
「好きなの」
繋がれた左手のリングがカチカチぶつかる。
なんて、幸せな音なんだろう。
「愛波、もう離れるなよ」
「柊哉こそ……もう離さないで…。約束して?」
抱きしめられた身体が温かい。
トクトク…と、心に流れる幸せ。
あたし達は、どちらともなくキスをした。
ねぇ、柊哉。
幸せな時間は、2人で過ごそう。
寂しい夜は、2人で話そう。
いくら2人の距離が離れたって、絶対に離さないでね。
もしもまた心がバラバラになってしまっても、またこの場所に来よう。
こうやって笑い合う幸せがあるから、何度でも約束しよう。


