病室で、全部話した。
あたしの事を話した後は、柊哉も全て話してくれた。
マネージャーの話はびっくりしたけど、結局はあたしの勘違いだったみたいだし。
「昨日、断った」
真っ直ぐな瞳が嬉しくて、あたしは頷いた。
「大丈夫。これからあたし、陽菜さんより素敵になるから」
茶化すように言うと、久しぶりに柊哉の笑顔を見た。
「いろんな人から言葉貰って、それでも動けなかった。でも、こうやって愛波が来てくれて、情けねーけど、やっぱ嬉しいって思った」
「柊哉……」
「海斗にも萌ちゃんにも、お礼、言いに行かなきゃな」
その言葉、あたしも一緒に行く前提の言葉に聞こえる。
柊哉の未来にいるのは、あたしでいい?
だんだん、火照っていた身体が、ポカポカして。
久しぶりに、きちんと笑えた気がする。


