俺はサッカー部に所属している。
部活の練習はしんどいし、ぶっちゃけ面倒だって思う。
今日だって、グラウンド10周してから練習試合、そのあとミーティングでコテコテに叱られた。
だけど部活だけは辞められないんだから、結局俺は単なるサッカーバカなんだろう。
「でも柊哉、お前もヒドイよな」
散々食って騒いでいた海斗が、急に俺に話を振った。
周りは各々話してて、誰も海斗の声には気づいてない。
「ヒドイって何だよ」
「わかってるクセに……ホントに素直じゃねえのな」
「ほっとけ、バ海斗」
「ちょ、それ最上級にヒドイ!」
オーバーリアクションで突っ込む海斗を見て、ケラケラと笑う俺。
本当は笑い事じゃないんだけど。
俺だってもがいてるんだ。


