雪降る場所で、僕等は。



「違うよー!あたしイヴは家族でお祝いするんだ〜」

「そうなんだ!いいなぁ。ケーキ食べたーい」

「萌なんてこれからバイトなんですけどぉ!」


ケラケラ笑う美羽とあたし。

頬を膨らませた萌は、腕時計を見て目を開いた。


「やばっ!もう5時じゃん!!」

「え?萌バイト何時からなの?」

「5時半〜〜っ!!」

「嘘?!萌、早く行かなきゃじゃん!」

「全く何やってんのー?!早く帰るよ!!」


大慌てで帰り支度をして、カラオケを出た。


不思議と、この前みたいに暗くはならない。

あたしにはいつでも、頼れる姐御と優しい妹がついてるから。


あたしは真っすぐに、家に帰った。