「……っ、無理だ……」


そんな事したら本気で嫌われる。

それだけは嫌だった。


あたしはケータイを放り投げて、ベッドに潜り込む。


今日はもう寝よう。

眠気なんて皆無だけど、起きてると気が滅入る。


あたしは、やっぱりバカだ。



ほんとは、“あたし”じゃなくて“女の子”だったから付き合ったのかな。


あたしは本気で、大まじめに告白したのに。


何もかも初めてだったから、柊哉の全ての事に一喜一憂してる自分が、嫌だ。


鳴らないケータイを側に置いて、あたしは眠りに堕ちた。