でも、ありえないのはあたしか。

こんなメールでも、最低と思っていても、どこかで嬉しく感じた。


やっぱり柊哉がいい。

見知らぬ女の子に嫉妬したって、やっぱり嫌いにはなれない。


あたしは割れたキーホルダーを外す余裕もなく、返信メールを打っていた。


『To 吉澤柊哉
 Sub:Re.

 大丈夫だよ(*^_^*)
 部活お疲れ様!』


送信してから、自嘲的に笑った。


大丈夫なんかじゃない。
部活サボってた奴なんかにお疲れ、なんてイヤミに決まってんじゃん。


ずるいよ。

気を使わせて。

柊哉を好きにさせて。