【From 吉澤柊哉 Sub:無題 家着いてる?】 見た瞬間、頭に血が上った。 イライラした。 ムカついた。 今頃あの子といるんだ……。 「…………っ!!」 ガンッ!! 気づけばケータイを投げつけてた。 ジャラ付けしたキーホルダーが、音を立てて割れた。 「サイテー……」 夕方に来たメールも無視したけど、だからってこんなの。 ひど過ぎるよ。 あたしのメールはいっつも無視するくせに、ありえない。