とある国同士の合戦。

この戦場でも、一人の城山流武芸者がその猛威を振るっていた。

鋼同士の撃剣が鳴り響く中。

「その首とったぁっ!」

一人の武者が、若き武人に斬りかかる。

甲冑すら纏わず、一見すると合気道の道着のような出で立ち。

元結で縛った黒髪は、戦場を吹く風に流麗にたなびく。

振り返ったその武人は。

「ぐぁっ!」

振り下ろされた刃を白刃取りすると同時に、武者の手首の関節を極め、そのまま投げを打って地面に叩きつけた!