お風呂あがりのいちごの香り。 彼が大好きだった香り。 彼は私の髪をなでて、いちごの香りがする、と笑って、そうして私を抱きしめた。 知らない間に離れていった二人の距離。 もう彼に会うことはないだろうけど、いちごの香りは消えない。 思い出も消えない。 けど私は 思い出を涙なしで笑顔で、思い出と呼べるようになるまで… いちごの香りを抱きしめて、一歩一歩前へと進む。