なんつって!!





意味わかんないとか思いながら.
でもつまれた腕を振りほどけないあたし.

全然強くなかった.

腕を振りほどいて
帆南のところに行こうと思えば
全然行けるほど櫂斗は優しくつかんでた.



それが
優しさってわかってんのに.

逆に寂しかった.



あたしを捕まえようとするくせに
ちょっと反抗すると
あたしのことを思って離す.


どうせなら
あたしを必要としてほしかった.


いっつもそうだよね.
櫂斗にとって
あたしはなんなんだろう―――……