苦く甘い恋をする。

それが、殊の外嬉しくて、私は長谷川くんにギュッとしがみついた。


「ずっと、こうしていたいよぉ」


「バカ。俺はもう限界」


「えー? そんなこと言って……。仕掛けてきたのは、そっちでしょ?」


「そうだけど……」


「……何? その、歯切れの悪い言葉」


「…………」


「何か問題でもあるの?」


ぷーっと頬を膨らませて長谷川くんをちょっと睨むと……、長谷川くんは恥ずかしそうに、ぷいっと顔を逸らした。