苦く甘い恋をする。

残り1コの枕を放り投げ、ドア付近にいる長谷川くんに向かって、声の限りを尽くして叫んだ。


すると……。


「それは、おまえがホイホイ男の誘いに乗る女だからだろ?」


ゆっくりとした足取りで歩き、壁の向こうから姿を現した長谷川くんは、ワイシャツのボタンを外しながら、ニヤリと笑った。


「そんなこともわからないなんて、バカなヤツ」


「な……な……な……」


「でも、安心しろ? 俺、お子様とはシない主義なんで」