苦く甘い恋をする。

カチャカチャと木が触れ合うような音がするから、今脱いだ上着をハンガーにかけているようだ。


どこまでも私を小バカにする男。


金積まれてもスル気がないって言ったばかりのクセに、ここに私とふたりで泊まる気みたいだ。


ここは所謂ラブホではなく、都会のラグジュアリーホテル。


もともとラブホだったら、速攻帰ってやるつもりだったけど。


ラグジュアリーホテルだったから、油断した。