苦く甘い恋をする。

気づいたんだ、愛海。


長谷川くんの気持ち……。


だから、わざとあんな風に……。


それに、きっと、長谷川くんも……。


「そんなに俺、キモかったか?」


フンと鼻を鳴らして、スーツのズボンのポケットに手を入れて、天井を見上げているけど……。


「バカ……」


愛海と私の仲が壊れないように、尚且つ自分の気持ちを私と愛海、両方に伝えるために、あんなことをしたんだ。