苦く甘い恋をする。

目をギュッと瞑って、顔をふるふる横に振る。


こんな状態、とても耐えられそうにない。


それに、こんなとこ、誰かに見られたら、恥ずかしくて生きていけれない。


だから、力を振り絞って、声を出した。


「……意地悪だよ、長谷川くん」


「何が?」


「何がって、こんなの……」


「こんなの……?」


「ん……。その目とか、なんかズルい」


「ズルい? 何が?」