苦く甘い恋をする。

むぅーっとしながら、弱い明かりの下、長谷川くんを見上げると……。


「だから、かな」


長谷川くんは完全に私に向き直ると、私に羽織らせた長いコートの前を合わせ、ぶらりと垂れ下がっていたベルトをキュッと結んだ。


「こうして守りたくもなるけど……」


長谷川くんはフッと軽くため息をつき、私を廊下の壁に押し付けた。


「同時に、壊したくもなる」


「……え? ……ちょっとっ……」


顔に触れる、上着の上質な生地。