苦く甘い恋をする。

「ん? そんなの決まってるだろ」


長谷川くんはニヤリと笑うと、私の鼻の頭を親指とひとさし指で挟み、クニクニッと揺らした。


「おまえのことが、心配だから」


「……え?」


「遊びすぎて、体を壊さないか。俺の忠告通り、きちんと家に帰って寝たか」


「……え」


「だから、愛海に、さ。聞いてみたんだよな。おまえの所在」


「…………」