苦く甘い恋をする。

「何? 気持ちよくない?」


私の顔の横に片手をついた長谷川くんが、私の瞳を覗きこんで意地悪そうに言った通り、微妙にタイミングをずらされるため。


相性が悪いからじゃない。


これは……明らかに、わざと。


「……っ」


長谷川くんを睨み上げ、忌々しそうに唇を噛みしめる。


「何、頼まれたのよ?」


「ん?」


「同期に……。っていうか、新藤くんに」


長谷川くんの大きな体を突き飛ばすようにして、ベッドの上に起き上がる。