苦く甘い恋をする。

そう思った次の瞬間。


「でも、残念」


長谷川くんは、私のニットの裾から片手を入れた。


「思い通りにならない男もいるって、思い知るんだな」


「……え?」


そんな私の疑問の声を、飲み込むように塞ぐ唇。


でもそれはすぐに離れ、頬……耳……首筋へと移って行く。


「ちょ……ちょっと! 長谷川くん」


私がそんな声を出したのは……。


「何? 風呂なら後にすれば?」


それも気になったけど、それよりも……。