苦く甘い恋をする。

「だから……」


長谷川くんは私に近づき、その大きな体を折り曲げるように屈むと、私の頬を自身のこぶしでグイッとぬぐった。


「社員を代表して言ってやる。今日は、夜遊び禁止。早く帰って寝ろ」


「……は?」


何、ソレ。
意味わかんない。


え……っと。
“夜遊び禁止?” “早く帰って寝ろ?”


……って、アンタ、何様!?


驚きの後、沸々と怒りがこみ上げてきた。