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「へぇ……。変わるもんなのね、人って」



視線を何度か上下に動かしてから、晴香は感心したように頷いた。



「失礼だってわかって言うけど、パーマだけでもだいぶ違うわー。服も背伸びしすぎない感じで、ちょうどいいんじゃない?」


「そう? 何か落ち着かないんだけど」


「それで生足だったら最高なんだけどなぁ……。
せめて、タイツやめてニーハイにしない? 欲を言えばブーツも欲しい」


「……勝手に言ってて」



いくら目を輝かせられても困る。



篤がくれたピンク色の袋の中には、ダメージ加工の入ったジーンズのミニスカートと、ざっくりと首元が広がった白いセーターが入っていた。



スカートのすそに白いレースがあるあたりとか、セーターの首元や袖元に少し余裕のあるあたりとか、可愛らしいデザインの部分もある。


でも基本的にはカジュアルで、あたしがいつもはいてるスニーカーに合わせても違和感のない雰囲気だった。



そうは言っても、普段はかない短いスカートは、タイツを履いてても心もとない。


好奇心の塊みたいな目でこっちを見てくる晴香を放って、あたしはとりあえず席に着いた。



「座った時のスカートの丈も絶妙だわー。篤、どこまで計算してたんだろ」


「どこまで……、って全部でしょ?」