「何で篤の希望を聞かなきゃいけないわけ? しかも、軽くて豪華って矛盾してない?」
「大丈夫。これには美砂も納得してるから」
「……好きにして」
今までのあたしの反応を見てたら、納得してるなんて絶対に口にできないと思うんだけど。
溜息を吐くのも面倒になって、適当に視線を落とした。
「篤が何か面倒臭いことを頼んだんでしょ。まぁいいわ」
こんなことに慣れてるのか、紬さんはすっと立ち上がった。
「2時間弱はかかるけど平気? ここにいてもいいし、適当にどっかで時間をつぶしてきてもいいから」
「じゃあ少し出かけてくるよ。その後はここで待ってるから」
「雅也と晴香ちゃんは平気?」
「いや、俺はこの後バイトあるから抜けるわ。晴香は?」
「気になるけどあたしもバイトだから。明日、楽しみにしてる」


