晴香との約束、どうしようかな……。
今更引き返すのもおかしい気がして、歩く足を止められない。
「明日謝ればいっか……」
そんなことを思いながら、たまたま来た電車に乗り込んだ。
……これ、ウチとは逆の方向に進むヤツだし。
何も考えずに乗ったあたしが悪いのはわかってるけど、湧き上がってきた溜息を止める気にもなれない。
中途半端な時間だからか、電車の中は意外にすいてて、ぽつぽつと空いてる席も見える。
でもあたしは、何となくそのままドアにもたれて、流れていく景色にぼーっと視線を送った。
3
「美砂、あたしはノータッチだから」
「は?」
サークル棟に行った日の翌日。
朝一番にそう言ってきた晴香に、思わず首を傾げた。
「とりあえず、昨日の約束すっぽかした代わりに今日のお昼にデザートでも奢って」
「う、うん。それは……ごめん」
「学食で済ませてあげるんだから、感謝してよね。あと、あれから篤をなだめたあたしにも感謝して。その分も合わせて奢ってよね」
今更引き返すのもおかしい気がして、歩く足を止められない。
「明日謝ればいっか……」
そんなことを思いながら、たまたま来た電車に乗り込んだ。
……これ、ウチとは逆の方向に進むヤツだし。
何も考えずに乗ったあたしが悪いのはわかってるけど、湧き上がってきた溜息を止める気にもなれない。
中途半端な時間だからか、電車の中は意外にすいてて、ぽつぽつと空いてる席も見える。
でもあたしは、何となくそのままドアにもたれて、流れていく景色にぼーっと視線を送った。
3
「美砂、あたしはノータッチだから」
「は?」
サークル棟に行った日の翌日。
朝一番にそう言ってきた晴香に、思わず首を傾げた。
「とりあえず、昨日の約束すっぽかした代わりに今日のお昼にデザートでも奢って」
「う、うん。それは……ごめん」
「学食で済ませてあげるんだから、感謝してよね。あと、あれから篤をなだめたあたしにも感謝して。その分も合わせて奢ってよね」


