俺のシンデレラになってくれ!


「パーカーとかジーンズとかを大量生産してるチェーン店と、300円で買えるグッズばっかり揃えてる雑貨屋さん。
ジーンズじゃなくてスカートを選んだところと、ピンクピンクした雑貨屋さんに眉間にしわ寄せながらでも入ったことだけは褒めてあげて」



安い服を売ってる店を探してたらそうなったんだから仕方がない。


服が全部で3000円ちょっと。


残ったお金でタイツと小さ目のネックレスを買ったら、それで4000円近くまでいった。



「頑張って雑貨屋に入ったなら、色味のあるもの選べそうなのにね。さすが美砂とでも言うべきか……」


「色ならあるでしょ。ネックレス付けてみたし」


「そのネックレスも飾りに付いてる石の色が白だもんね」



石なんて立派なものではない気もするけど……。


選んだネックレスは、シルバーのチェーンの先にハートのモチーフがついた割とシンプルなタイプのものだった。



雅也の言う事は正しいかもしれないけど、あのぎらぎらした店の中で色のついたものなんて選んだら確実におかしなことになりそうで、気が引ける。



「インナー明るくするとか、タイツの色を変えるとか……。
スカートだって大量生産なんだから、ベージュみたいな明るい色もあったじゃない」


「この丈で明るい色履くなんて、レベル高すぎて無理でしょ!?いつもスカートの晴香とは感覚が違うんだって」


「そうー?偏見じゃない? 全身黒い方が逆に目立ちそうだけど」