「朝だぞ、起きろ」 「ん..航ちゃん?」 あれ?千鶴さんのとこにお泊まりじゃなかったんだ.. 「お前なすぐにバレる嘘、止めろよ」 「だって..航ちゃん千鶴さんとうまくいってるか心配で」 「大体あんな話した後に俺が千鶴と会うと思ってたのか?」 「うん」 「うんってお前なぁ」 呆れ声をあげつつも大きく息を吐いてからぽんっとあたしの頭に手を乗せてきた。 航ちゃんの手は魔法の手。 いつもあたしを安心させてくれる、 不思議な手。