ほとんどの乗り物を制覇したわたしたち。(結局メリーゴーランドに乗ったのは
わたしだけだった)


最後に残っていたのは定番の観覧車。


行こう、本宮君に引っ張られる形になり、観覧車に乗りこむ。



さっきまではあんなに冗談を言い合ったりしてたのに、
急に二人っきりの距離できて緊張してしまう。

外の声がどんどん遠くなっていく。

何かを話さないと、そう思いながらも言葉は思い浮かばなくて。


もじもじと膝に置いてる手を何度も交互に交差させてしまう。



「倉田、外見てみろ」

「え?」


言われるがまま外を見ると、いつの間にか上にあがってきていて

向こう側から夕陽が沈もうとしているのが目に入った。

全部がオレンジ色に染まっていく。その景色があまりにも綺麗で
つい見とれてしまう。


「倉田、もうわかってるかもしれないけど。俺と付き合ってほしい」