「だめだよ、今日は全部制覇しに来たんだから!」
「まじかよ..」
そんなことを言い合ったりしながら二人でいろんなものに乗った。
休日だからかなり待ったりした乗り物もあったけれど、そういうときも
本宮君はわたしとしりとりをしてくれたり..
何でもない会話をしたり。
おかげでたくさん話をすることができたんだ。
「次はあれに乗ろう~」
「..あれか」
ため息交じりに言う本宮君の腕を、引っ張る。
「倉田、頼む」
「何どうしたの?」
「俺に何かあったら、後の事は頼んだ」
「大丈夫、本宮君、ちゃんと無事に帰ってくるよ」
ひとつひとつ本宮君の事を知って、どんどん好きのスピードが加速していく。
クールな顔してジェットコースター苦手なところとか。
ピーマン苦手なところとか、だけどさりげなく見せてくれる
優しいところとか。
気が付いたらわたし達は自然と本宮君と手を繋いでいた。
「最後は定番のあれだな」


