「そんなの、本当に忘れられるわけないじゃない」


忙しい智恵美を呼び出して昨日の事を話すと呆れながらそんな答えがかえってきた。



「だって、仕方ないじゃない」


「でもこれでもう抑えられなくなるのよ」


「それを抑える方法を教えてよ」


「そんなの、ないにきまってるじゃん」


「やっぱり?」


そんな方法はないと智恵美の口からはっきり言われるとそうなんだろうなぁ


「人を好きになったらね、抑えられないんだよ。むしろどんどんわがままに
なっていくのよ。もっともっとたくさんほしくなるの。あんた、それでも黙って
見てるつもりなの?航也さんのこと」



確かに、そうかもしれない


でも航ちゃんは結婚するんだよ

わたしの大好きな千鶴さんと。


それを今更結婚なんて..わたしにぶちこわす勇気なんてない。