正気じゃないよっ! 「航ちゃ..んっ」 激しく重なる唇は、どんどん深いものになる。 口の中がお酒の味で、頭がふらふらする。 離れたいのに、こんなのだめなのに どこかでこれを望んでいる自分がいるのに気がついて、 鳴りやまない電話の中でわたしは何度も航ちゃんとキスをしてしまった どれくらいそうしていたんだろう? 航ちゃんがやっとわたしの唇から離れた。 「雛、行くな」 「航ちゃん、無理だよ、だって」