「ち、千鶴さん!こんばんは!」
慌てて頭を下げた。急に心臓がばくばくしてきた。
「ごめんね、こんな時間に寄ったりして」
「いえ、あ、そうだ!ご結婚おめでとうございます!」
「ありがとう!式には雛ちゃんも是非来てね」
「ありがとうございます!」
千鶴さん、すごく嬉しそうな顔。キラキラしてる。
本当に嬉しいんだなって思う。
それなのにわたしってば、航ちゃんを取られて嫌なキモチになってりして...
なんて子供なんだろう?
「千鶴さんのドレス姿楽しみにしてます」
「ありがとう!」
千鶴さんは暫く航ちゃんを待っていたみたいだけれど結局11時を過ぎても
航ちゃんが帰って来ることはなくて。終電もあるからまた来るねと言って帰ってしまった。
千鶴さんがいる間正直本当に危なかった。
ちゃんと普通に接することができてたかな?


